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さて、今回はいよいよプロローグ最終章です。
(1) 【ITおじさんの、楽に・楽しく・情報化】シリーズ開始
(2) 「我、如何にして、ITおじさんとなり得たのか?」プロローグその1
(3) 「我、如何にして、ITおじさんとなり得たのか?」プロローグその2
(4) 「我、如何にして、ITおじさんとなり得たのか?」プロローグその3
「プロローグその1、その2」では、当方が新入社員となった1978年から1990年代前半、元号で言えば昭和から平成になる過程でどのようにITが進化したのか歴史物語として記載してきました。
Ⅰ. OA※暗黒時代から黎明期へ (※ 事務作業の自動化=Office Automation)
Ⅱ. 大阪でその後の活用を決定付けた初期のパソコンとの出会い
Ⅲ. 京都で迎えたMS-D0Sパソコン誕生とワープロ一太郎・表計算ソフトLotus1-2-3の衝撃
Ⅳ. 東京に戻りパソコン通信がPCをコミュニケーションツールに変え世界が広がる
それでは、インターネットの登場をはじめとするその後の技術革新が、パソコンを含めたITツールをどのように進化させ、仕事や生活をどのように変化させたのか、その近代史を見ていくことに致しましょう!
Ⅴ. インターネットの登場、そしてMacやWindows95が変えた世界
「プロローグその2」では、MS-DOSパソコンを無理矢理ネットワークで繋ぎ、リレーショナルデータベースソフトを使用して人事システムを構築したことを書きましたが、何年かしていよいよ限界も到来し人事システムを刷新することになりました。ここでも「自分史」からちょっと引用してみます。
老朽化したMRDB人事システムも刷新することに。色々調べてCASIO社の人事総合システムADPSを導入することに決定。いわゆるUNIXマシンである。独特のプログラム言語を講習会で習得。MRDBで組んだ各種プログラムを移植し運用に供した。
ここでも、とにかく楽に仕事をしたい、早く帰りたい、というモチベーションが大いに発揮される。
相変わらず早く帰りたい一心で残業している姿が思い浮かびます。^^;
この後、MS-DOSパソコンは退場願うことになり、人事部内ではAppleのMacintosh PowerBook 5300シリーズという高額なノートパソコンをなんとか稟議を通して ^^; 導入しネットワークで結びました。今のMacになる前は、当時Macintosh(マッキントッシュ)といっていたのですね。
しかし、今のApple製品と違って当時のPowerBook 5300シリーズは、液晶部分のヒンジに亀裂が入ったり、AC電源コネクタが破損したりとトラブルが頻発し、無償交換サービスが行われたりしたものです。^^;
Excel一つ使うにも、個別に相当なメモリー量を割り当てないとすぐにアプリが落ちるというように、ビジネス用途に使うにはなかなか難しかったですね。今ではすっかり堅牢・廉価・安定したMacになりましたが、当時は往生しました。
そうした中、1995年※に登場したのがWindows95パソコンでした。
※この年の1月には阪神淡路大震災が、3月には地下鉄サリン事件が起きて世間を震撼させました。
以前からMacintoshではアイコンやマウスで操作するGUI (Graphical User Interface)と呼ばれる親しみやすいインターフェースを持っていましたが、それをパクったとも揶揄されたWindows95が登場してたちまちシェアを獲得したのです。(それまでにWindows3.1というものがありましたが今イチでした。)
それまでの文字ベースのMS-DOSパソコンが一気に入れ替わると同時に、Windows95の発売後暫くして無償で追加搭載されたブラウザソフトのInternet Explorerによって、細々と普及しつつあったインターネット※がこれまた一気に利用されるようになっていきました。
※インターネットは古くから軍用目的で開発されていたネットワークを繋ぐ技術が民生化され、商用利用が開始されたのです。今ではすっかりお馴染みとなったISP (Internet Service Provider)と呼ばれるインターネット接続業者が登場したのもこの頃です。
そして、不倫を描いた小説のタイトル「失楽園」が流行語になった1997年になると、会社全体でパソコンネットワークが導入されました。当時の「自分史」を見てみると・・・
導入された当時はまだOfficeソフトを使った事務処理の効率化が中心で、インターネットもYahoo!等を利用して調べ物をする程度、主に電子メールの普及を進めている段階だった。色々なツールが導入されて、それに慣れるのに一生懸命だった人が多かったように記憶している。
おじさん世代も、いよいよパソコンを使えないと仕事が出来ない時代になり、仕方なく嫌々使うようになった人が多かった。仕事で苦労したので、一切プライベートではパソコンなんか使ってやるものか、とアレルギーを持ってしまった人も少なからずいたものである。
というような状態でなかなかITが根付くまでに時間がかかったものでした。
Ⅵ. 携帯電話、そしてスマートフォン、タブレット等次々と新しい機器が、そしてSNSやブログも登場
こうしためまぐるしいパソコンの技術革新とは別に、みるみる普及したのが携帯電話です。特に国内ではNTT Docomoのi-modeにより独自の進化を遂げ、ガラケー(ガラパゴス・ケータイ)と呼ばれる一大文化が形成されました。
携帯電話はまずPHSから個人に普及したと記憶しています。なんといっても料金が低廉でした。PCをなんとか使えるようになった中高年世代ですが、今度は老眼をこすりつつ携帯電話にも取り組む羽目になります。
と思っているうちに、瞬く間に時代は進みます。Apple製のiPodから進化したiPhoneというスマートフォン(スマホ)の登場により様相が一変します。日本でiPhone3Gが発売されたのは、アメリカで初代iPhoneが発売開始となった翌年の2008年※でした。
※この年は北京オリンピックが開催され、米国大統領にオバマ氏が当選しました。
iPhoneの普及と順当な進化、iTunesストアによる音楽配信の定着等により携帯電話キャリアも続々とスマホ市場に参入したのは皆さんご存知の通りです。
ここでも中高年世代はやっと携帯電話に慣れたのに今更スマホと言われてもねぇ・・・ということで一部の方を除いては手を出しかねているようにも見受けられます。
といっているうちにmixiやfacebookやtwitterといったソーシャルネットワーキングサービス(SNS)が発展してきました。携帯電話によるメール交換に慣れていて、友人とのコミュニケーションを何よりも大事にする若者を中心にまず普及しました。
またブログの登場によって誰でも世界に向けて情報を発信できる時代が到来しました。今ではSNSもブログも中高年世代にも普及が進んできました。でも、まだ一部のユーザーに留まっているでしょうか。
今では本屋さんに行くとSNSに関するコーナーだけでも相当な参考書籍が並んでいます。スマホに関するコーナーでは使いこなしのガイドブックやスマホを使うとこんなに便利ですよ〜、という本で溢れています。
当方もMacやiPhoneを使って試行錯誤を重ね、facebookやtwitterを使ってコミュニケーションの世界が広がりました。本シリーズの「プロローグその2」でご紹介したパソコン通信の比ではありません。「いつでも、どこでも」電話機能だけでなく多彩なコミュニケーションが可能になったというのはある意味凄いことですよね。昨年パソコン通信時代の知人達と20年振りに旧交を温めることが出来たのもfacebookのお陰でした。
そして、この「いつでも、どこでも」コミュニケーションを支えている技術の一つがクラウド※と呼ばれるものです。
※クラウドというと、文字通りよく雲のイメージ図で描かれていますが、インターネットで繋がった世界を空に浮かぶ雲になぞらえた表現なのです。巨大な記憶装置を備えたおっきなコンピュータとインターネットで接続されていると思えばいいでしょう。そこにデータを保存したり、アプリケーションを利用したりできます。
インターネットに繋がる環境さえあれば、いつでもどこでもクラウドに保存したデータにアクセスできる。Mac やiPhoneではApp Storeと呼ばれるクラウドのお店からアプリケーションをダウンロードすることもできます。また、WindowsPCでもMacでもスマホでもタブレットでも同じデータを同期したりアクセスできたり、という夢のような環境が簡単に手に入る時代になったのです。
今では電子書籍を一つ購入すると、それを色々な機器で読むことができます。そして、どんな機器で読んでいても、どこまで読んだか栞をクラウドに保存することができます。電車の中でiPhoneで読んでいた本を自宅に帰ってiPadですぐ続きを読むことができます。
こうしたITのメリットを享受して「時間」と「場所」の制約を取り払い、新しいサービスを利用したりコミュニケーションを楽しんだりできることはとても素晴らしいことだと実感しています。
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さて、次回からはいよいよ本編のスタートです!どのように「時間」と「場所」の制約を取り払うのか、そして広がる世界はどういうものなのか、そのヒントを感じて頂けるようなアップを一つずつ心掛けていきます。そして、そんなヒントの一つでも採り入れて広がった世界を楽しんで頂ければと思います!
次回は、まずこれから本編でお伝えしていく内容を目次的に書いてみたいと思っています。
ではまた!
【ITおじさんの、楽に・楽しく・情報化】シリーズ
(1) 【ITおじさんの、楽に・楽しく・情報化】シリーズ開始
(2) 「我、如何にして、ITおじさんとなり得たのか?」プロローグその1
(3) 「我、如何にして、ITおじさんとなり得たのか?」プロローグその2
(4) 「我、如何にして、ITおじさんとなり得たのか?」プロローグその3
(2013.1.18記)