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地方創生・・・地方の高齢者 (交通弱者) を、地域住民が相互に支え合う “あいあい自動車” の取り組み

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アイキャッチ画像(画像出典元はこちら)

さて、当ブログでは、これまで地方創生に関連して、地方の高齢者が直面している移動手段の確保という問題について、以下のような記事をアップしてきました。

地方創生とテクノロジーの進展…ロボットタクシーが実現すると?

アプリで一般車の配車ができる “ささえ合い交通” が、京都府京丹後市でスタート!過疎地交通弱者の支えになるか?

地方の交通弱者を救う “乗合タクシー” や “ヒトもの混載バス” などの取り組みに知恵を見る!

今回は、こうした取り組みに続いて、リクルートホールディングスの新規事業開発機関であるメディアテクノロジーラボが開発した「あいあい自動車」のサービスについて注目してみたいと思います。

地方の高齢者が交通弱者になっている

地方の交通インフラは、マイカー利用を前提に整備されていることが多いので、電車やバスの運行本数がもともと少なかったのですが、近年、地方の過疎地で特に公共交通の衰退は著しく、路線バスによる輸送人員は、1970年代のピーク時から半分以下に落ち込んでいるそうです。

その結果、マイカーなしでは生活必需品の購入や医療機関での受診に相当な時間とコストが必要になっています。

運転手の人件費が不要となるロボットタクシーが実現すれば、低廉な費用でタクシーに乗ることが可能となりますが、実現までにはまだ時間がかかります。

京都府京丹後市でスタートした「ささえ合い交通」、全国で取り組みがスタートしている「乗合タクシー」や「ヒトもの混載バス」に期待がかかっています。

そうした中でサービスが始まったのが、「あいあい自動車」です。

「あいあい自動車」の仕組み

基本的な仕組みは、地域のコミュニティでクルマを共有して、運転できない高齢者の方々が買い物や通院などで外出したいときに、運転できる近所の方に目的地まで送迎してもらう「経済的負担の少ないDoor to Door」の移動支援サービスです。

仕組み(クリックで拡大、画像出典元はこちら)

交通インフラの整備というと、地域行政の仕事として取り組まれることが普通ですが、そうすると必ず財源の話に行き着いてしまいます。

そこで、持続可能な社会保障の仕組みをつくるには、行政に依存するのではなく、ビジネスとして回る仕組みが必要だと考えることからこのサービスはスタートしたとか。

ライドシェアのビジネスモデルはいくつかありますが、地域住民が主体の仕組みにしたのはそうした理由によるものでした。

「あいあい自動車」の利用方法

利用者はタクシー代の1/3程度の費用で利用でき、ドライバー役の住民は、運転手役を務めた時間に応じて自分用に自由に車を使えるそうです。

利用方法は簡便にできるように考えられています。利用者が、タブレットから予約したい日にちや行きたい地域を選ぶと、対応できるドライバーとのマッチングが行われます。

タブレット(画像出典元はこちら)

タブレットの操作ですが、最初は半分位の人たちが「できない」と言うそうです。でも、すぐに使えるようになる人が多いとか。それでも、3割位の人たちは3回程度、誰かと一緒に使うことで覚えてもらうのだそうです。

そのためのサポート体制を整えていることと、どうしても操作が難しいという場合は、電話対応のコールセンターや遠くに住む家族でも代理で予約できるウェブサイトなどにより、気軽に利用できるようになっています。

最後に

高齢者が住み慣れた町で在宅生活を続けるためには、病院や買い物へ行くための移動手段は欠かせません。「あいあい自動車」は、そうした手段を提供すると共に、地域で支え合うことで、その地域の主体性が育まれているのです。

自分たちもいずれは高齢者として生活することになります。「あいあい自動車」のプラットフォームがどのように地域に根ざし、進化を遂げていくのか、自分事として注目していきたいと思います。

・・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
 
 
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(2016.8.13記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

コメント

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