Challenge Next Stage 〜目指せ!出版への道〜

104 「自分史」で紐解く自らの成り立ち (その3) 〜徒然なるままに(53)〜

0

0

0

0

2

アイキャッチ画像

前々回前回と現在の富田を形作ってきた、特徴的な歴史物語を綴ってきました。今回も続けます。

これまでの歴史物語

Ⅰ. OA暗黒時代から黎明期へ (1978年<昭和53年>〜1983年<昭和58年>)

※事務作業の自動化(Office Automation = OA)

今のパソコンとは全く異なりますが、1970年代の終わりにプログラム大型電卓と出会ったことにより複雑な計算業務から開放された。
・・・まさしく今の自分に至る原点
・・・ → 今ある仕事を如何に「楽に・早く・間違いなく」片付けるか。

Ⅱ. 関西で迎えたパソコン誕生期 (1983年<昭和58年>〜1986年<昭和61年>)

当時のパソコンではBASICと呼ばれるプログラミング言語でプログラムを組まないと何も出来なかったが、純国産のSORD社のパソコンにより簡単な表作成と計算ができるようになった。それを営業事務に活用して楽をしようとしたら大型契約までとれてしまった!
・・・自分を更にコンピュータ活用に向かわせる決定的な出来事
・・・ → 計算処理から役に立つデータベースへ。

京都でMS-DOSパソコンの登場を迎える

大阪に転勤して3年が経ち、浪速の商慣習にも慣れた1986年、丁度30歳の時にまたまた転機が訪れます。

※あのチェルノブイリ原発事故が起こり、テレビでは明石家さんまと大竹しのぶが結婚するきっかけとなった「男女7人夏物語」が放送された年です。

そろそろ本店に転勤かなぁ、と思っていたら、大阪支店管下に京都営業所を設立するのでそこへ行ってくれという内示がありました。並行して結婚話がとんとん拍子で決まったのです。

そして京都は桂離宮近くに新居を構え、新婚生活をスタートさせると共に京都で営業マンとしてお仕事が始まりました。浪速の商慣習とは全く異なる千年の都の文化に戸惑う日々でした。何せ先の戦というと「応仁の乱」になるし、老舗と呼ばれるには少なくとも江戸時代に創業していないとだめという土地柄です。

そんな中で新しいパソコンと出会います。再び「自分史」から一部引用してみましょう。

PC関連の京都営業所時代のエポックメークは、MS-DOS搭載パソコンの登場、ワープロソフト一太郎、表計算ソフトLotus1-2-3の導入であろう。世の中は、NEC PC9801シリーズが席巻していたが、会社に導入されたのは東芝製ラップトップPCのJ3100シリーズであった。

※ マイクロソフトが当初IBMのPC用に開発したディスク・オペレーティング・システム(Disk Operating System) で、ファイルの読み込み・保存等の機能を提供 (ソフトとハードの橋渡し) する基本ソフト(OS)。Windowsのように複数のソフトを同時に起動(マルチタスク)することが出来ず、一つのソフトしか起動(シングルタスク)出来なかった。

デスクトップPCに対してラップトップ(膝の上)PCと呼ばれたが、こんな言葉はもう死語であろう。その実、重量4kgオーバーと重く、ラップクラッシュPCとも呼ばれたJ3100は標準搭載メモリが確か640KB で、ハードディスクは10〜20MB (メガバイトでありギガバイト<GB>ではない、念の為)、最高スペックのSGTというモデルは100万円超!であった。メモリ2MBを追加するのに10万円近くかかった記憶がある。Lotus1-2-3も9.8万円と高額であった。

それでもSORD PIPSマシンに比べれば随分進化したもので、PIPSでは計算させる度にコマンドを打ち込まなくてはならなかったが、Lotus1-2-3ではセルに計算式を埋め込むことが可能になり、後から何度でも自動再計算が可能という、今では当たり前だが、当時はまさに目から鱗の仕様だったのだ。

それにLotus1-2-3では、マクロ機能があり、処理を相当程度自動化できたのである。MS-DOSのバッチファイルと合わせ、ここでもなんとか仕事を楽にしたい、早く帰りたい根性を発揮、書店で参考書を買い漁り、面倒な決算書3期分の財務分析プログラム等を作成し、あまりに便利なので本店や他の支店の営業マンにばらまいて喜ばれた。更に将来の決算数値の変化によるシミュレーションも可能になっていった。

※マクロ機能とは、一連の手動操作を記録しておき、それを自動実行させること。さらに、自動実行専用マクロ命令を使うと、(手動操作では困難あるいは不可能な) より高度な内容の処理を行うことも可能。

※バッチファイルとは、パソコンに送る指令(コマンド)を一行ずつ書いてテキストファイルとして保存したもの。実行すると上の行から自動的に指令が実行される簡易なプログラムとなる。

こうして今迄大変だった仕事を効率化・省力化すると共に、手作業ではする気にもならなかった様々なシミュレーションが可能となり、パソコンの利用が定着すると共に、その利用方法も深化していったのです。

・・・・・・・・・・・・・・
今日はここまで。さて次回は、まだインターネットの影も形もない時代に登場したパソコン通信により、単なるワープロや計算機能以外に、初めてコミュニケーション機能を持ったパソコンについてご紹介しましょう。
ではまた!(^_^)

 
 

・・・・・・・・・・・・・・
(2014.1.10記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

コメント

人生のセカンドステージを、ポジティブ&アクティブに過ごすことを目指して、アラカン(アカウンド還暦)世代の筆者が思いを綴るブログ。
Consulting Office SMART代表/富田邦明が人となりをお伝えするために運営しています。

詳しいプロフィールはこちら