さて、先日 (2016.4.8) 石破茂地方創生担当大臣のオフィシャルブログ「建て直す。日本を、地域を、自民党を!」に、佐賀市・小松市訪問に関する記載がありました。
今日は、この二つの市で行われた意見交換会・講演内容について、書いてみたいと思います。
佐賀市・小松市の訪問日程・行事
オフィシャルブログでは、以下の日程・行事が記載されていました。
2016.4.9(土)
- 福岡資麿参議院議員(内閣府副大臣)講演会「佐賀発!地方創生」で講演(15時・佐賀市文化会館)
- 佐賀市内における街づくり視察(17時・佐賀市呉服元町)
- 県内市町村長との夕食懇談会(18時・マリターレ創世)
- 佐賀県知事・県内首長との地方創生に関する意見交換会(18時45分・同)
2016.4.10(日)
- 小松精練(株)炭素繊維施設ファブリック・ラボラトリー視察・役員との懇談(14時・能美市 同社)
- 日本自動車博物館視察(15時40分・小松市)
- 自民党小松支部政経セミナーで講演(17時30分・小松市民センター)
- 馳文科大臣・石川県知事・小松市長・地元選出議員・県議との夕食懇談会(18時45分・小松市内)
当然のことかもしれませんが、週末を利用して精力的に活動されているわけです。
意見交換会・講演内容より
佐賀市での「佐賀県知事・県内首長との地方創生に関する意見交換会」で、石破大臣は以下の通り強調し、地域主体の取り組みの重要性を指摘したそうです。
「日本のために、それぞれの町や市、県がどういう知恵を出せるかだ」
そして、地方創生が失敗する要因として、以下の3点を挙げてます。
「やりっぱなしの行政、頼りっぱなしの民間、無関心の市民」
また、「知事や市長、町長は住民から直接選ばれているので、住民との対話ができるはず。地方から新しい国をつくるのはそういうことだと思う」と説明しています。
一方、小松市での「自民党小松支部政経セミナー」で地方創生をテーマに講演した石破大臣は、次のように力説しています。
前日訪れた佐賀で有田焼を海外に売り出そうとしている動きを紹介し、「九谷焼も世界に売ることが絶対にできる。この色は他の国は出せない」と期待感を示しました。
また、同日視察した能美市内の繊維メーカー「小松精練」にも触れ、「新しい炭素繊維の技術はすごい。日本の衣料、着物のブランド力が世界のどこに負けるのか」と高く評価しています。
なお、「大変な自動車マニア」という石破氏は、自らの強い意向で、日本自動車博物館 (小松市) を視察日程に加えたことを紹介し、「何とか残そう」とその重要性を訴えました。
意見交換会・講演内容について考える
この2日間の内容を見て感じるのは、石破大臣の強い危機感です。これは、初日の佐賀市での次の発言に集約されているように感じます。
「やりっぱなしの行政、頼りっぱなしの民間、無関心の市民」
最初の「やりっぱなしの行政」は、これまでの行政は予算をつけ、箱物などの商業施設を作って終わり。残ったのは膨大な維持管理費の支払いだけ、といった効果検証の伴わない施策を指しているものと思われます。
2番目の「頼りっぱなしの民間」は、地方創生への取り組みは国や地方自治体が行うもの、という姿勢で終始していることでしょう。
3番目の「無関心の市民」は、過疎化や限界集落化は止めることのできない傾向で、何をやっても無駄、と諦めきっていることでしょうか。
2日目の小松市での講演では、地元の九谷焼や炭素繊維技術を世界に向けて展開して欲しい、それを行政だけに頼るのではなく、地元の民間企業や住民の力も結集して取り組んで欲しい、という強い期待感を感じます。
昨日の記事にも書きましたが、行政だけでなく民間・住民がその地域での取り組みをどれだけ「自分ゴト」として取り組めるかに、地方創生、そしてこの日本の将来がかかっているのだと思います。
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さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
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(2016.4.14記)