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民間企業出身の自治体広報に注目!PR発想の ” 地方創生 ” への挑戦

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アイキャッチ画像

さて今日は、こちらの記事に掲載された、地方自治体の広報に飛び込んで活躍している民間企業出身者に注目してみました。(画像クリックで拡大)

民間企業出身者

茨城県広報監/取出 新吾氏のケース

2015年4月にインテルを退職して、茨城県広報監に勤務。広報誌のオープンデータ化や、2012年10月に誕生したネット配信の行政動画サイト「いばキラTV」など、自治体におけるIT活用の促進に取り組む。

ネット配信の行政動画サイト「いばキラTV」は2012年10月に開局。YouTubeチャンネル登録者数は1万5,000人以上、年間視聴数は1,000万回超え、3年間で行政動画として日本一となる。

【主な活動】
①研修・コンサルティング:県、市町村のスキルアップが目的
②広報のネタづくり:部局横断、官民・民間同士におけるマッチメイク、IT業界との連携など
③IT活用:SNS活用、動画サイト「いばキラTV」、広報誌のオープンデータ化など
④シティプロモーション:県南7市町村との勉強会、市町村のアドバイザーなど

神奈川県横須賀市広報推進部/奥村 浩氏のケース

広告会社などに18年間勤めた後、2010年5月から横須賀市役所に勤務。入庁してから4年間は観光・集客プロモーションの業務を、その後2年間は住むまちの魅力を創造したり発信する「住むまち 横須賀」のブランディングを担当。

横須賀市は1999年と早くから「カレーの街宣言」を行い、行政と商工会議所と海上自衛隊の連携でプロジェクトを進める。カレーにまつわる仕掛けを継続して行ってきた結果、2014年にはご当地カレー認知度で全国1位を獲得。

【自治体PRのポイントと具体策】
①宣言に伴う様々な仕掛け:「カレーの街よこすか宣言」など
②数的根拠の発信:数字を出して説明する
③インフルエンサー:「横須賀市こども政策アドバイザー」など

岐阜県 白川村 マーケティングプランナー/大倉 曉氏のケース

広告会社やモバイルベンチャーを経て、2014年4月から岐阜県白川村の役場で「地域おこし協力隊」として勤務。白川村で観光政策などの立案や実行のセクションに所属している。

白川村には、世界遺産の「白川郷合掌造り」という強力な観光資源があるが、通過型観光で短時間しか観光客が滞在しなかったのが悩みだった。

それが、地元の飛騨牛を使った「すったて鍋」(冒頭の画像参照) が、2014年1月に埼玉県で開催された「第10回ニッポン全国鍋合戦」で並みいる強豪を引き離し優勝、日本一に。村で生まれたものをブランド化し、滞在型の観光地を目指している。

【選ばれる地域になるために必要なこと】
①「広告」的なアプローチだけでは最適解にならない
目に見える成果物=実よりも、土地の土づくりや種まきが必要。
②時代の転換期。仕組みと認識のアップデートが急務
中央集権・縦割では対応できない課題が多い。個別最適より全体最適。数字にならない、しづらいことにこそポテンシャルがある。
③「エージェンシー」的役割は、地方では重宝される

最後に

自治体が取り組んできた広報PR活動に、民間企業出身者が加わることで、一味違った効果が出ているようです。

息の長い取り組みで、茨城県の行政動画サイト「いばキラTV」、横須賀市の「カレーの街宣言」、白川村の「すったて鍋」が、それぞれ「日本一」という称号を獲得しています。

自治体PRにおいて発信力が高まる手法として「数的根拠を示す」ことは有効です。それには「日本一」が一番です。

行政はもともと信頼感を得ている組織であり、その組織から数的根拠とあわせて説明されると、より信憑性が増し納得度が高まります。

また、こうした取り組みは、石破茂地方創生担当大臣がよく話している『地方創生には「産官学金労言」の連携が重要』ということを証明している実例でしょう。

そして、地方に既にあるオンリーワンを世界に向けて発信し、付加価値を付けて「稼ぐ力」に結びつけていくことが「地方創生」ということになります。

・・・というわけで、今後もこうした地方自治体の取り組みに注目していこうと思います。

・・・・・・・
さて、今日はここまでにしましょう。
ではまた!
 
 
・・・・・・・・・・・・
(2016.5.14記)

富田 邦明

IT関係のコンサルタントをしております。
業務効率化・システム改善だけでなく、経営者視点のリスクマネジメントも同時に行い、人とテクノロジーのシナジー(相乗)効果を最大限にすること、そして、活き活きとした雰囲気で働ける環境作りを目指しています。

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