今日は3月31日、いよいよ3月も最終日になりました。ということで、元旦からチャレンジしてきた3ヶ月連続毎日ブログ更新もめでたく達成することができました。
さて、前回まで3回続けて、「終活」を中心に据えた「人生の総仕上げをポジティブ&アクティブに! 」プロジェクトに関する記事をアップしてきました。
そして、「終活」の中でも重要な「相続」について、相続財産や相続税といった目先の損得だけでなく、残された家族や知人に想いを伝えることも大切なことではないか、と書きました。
今回は、残された家族ができるだけ遺産争いをしないで済むように、生前に手立てを講じておくことが大切である点について書いてみます。
増える遺産争いの現状
現在準備を進めているプロジェクトメンバーの一人は、ライフプランナーをしています。
先日雨の降る午後、彼が勤務する生命保険会社が主催した「相続セミナー」に参加してきました。大変参考になるセミナーでした。
セミナー会場は東京新宿の高層ホテルの47階、雨が降っているものの、東京の広い地域を見下ろすことができました。
見える範囲で、どの位の人々が住んでいるのか、またそのうちどの位の人が相続問題で悩んでいるのかと、ふと考えてしまいました。
それはともかく、セミナーの中で参考になる数値が示されましたのでご紹介します。
まず、平成22年の1年間に裁判所に持ち込まれた遺産争いの係争事件は、13,597件とこの20年間で4割程度増加しているそうです。
そして、こうした係争事件で扱われる遺産総額の統計を見ると、その額が5千万円以下の件数が全体の74.2%を占めるとのことです。
遺産争いは、今では何もお金持ちの家の話だけではなさそうです。
円満な遺産分割に向けた準備を
そのセミナーで配布された資料の1ページは次の通りでした。
この「家族の感情に配慮した対策」は、とても大事なことだと思います。
遺産争いが起こる、まず第一の要因は、被相続人が自身の意思を生前にきちんと話していたり遺言を残していないことだと思います。もし、きちんとしていれば、争いは相当程度減らすことができるのではないでしょうか。
そして、何故争いが起きるかと言えば、複数の相続人それぞれが抱く不公平感、そしてその感情的なもつれであろうと思います。
相続財産が3千万円の現金だけしかなくて、法定相続人が3人だけと仮定すれば、三等分して終わりで争いようがないではないか、と単純に思いますが、どうも一筋縄ではいかないようです。
生前、親の介護を長年していたのが長女だとします。そして、その長女が「自分は親の面倒を長年見てきたのだから、他の兄弟姉妹より遺産を多く貰って当然だ」、と主張しだした途端に争いに発展します。
更に、相続財産に不動産が加わると、その分割をどうするかで頭を悩ませることになります。
話し合いでどこかの時点で収まればいいのですが、なかなかそうはいかず裁判に持ち込まれることも多いとのことです。
こうしたことで感情的なもつれが生じて、以降兄弟姉妹が絶縁状態になったりしたら悲しいことです。
そんな事態を極力防ぐために、生前の意識のしっかりしている時点で財産を分けやすい状態にしておいたり、きちんと自分の意思を家族に話しておく、そして確実を期すために法的に問題ないように司法書士の方に頼んで遺言を公正証書にしておく、等の事前準備をしておくことが大切です。
そうでないと、自分の想いをしっかりと伝えたことになりません。いくら親の生き様を伝えようとしても、遺産争いが始まった途端に、そんなものはどこかに吹き飛んでしまいそうです。
現実世界はなかなか思うようにいきませんが、自分の人生の総仕上げとして「終活」の中で、家族のためにしてあげられることをきちんとしておくことは、やはりポジティブ&アクティブな生き方ではないでしょうか。
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さて、今日はここまでにします。続きは次回以降に。
ではまた!(^_^)
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(2014.3.31記)